学苑長が明確に答えてくれてます。

芸術、学術、ビジネス、公益活動など、世界中で幅広い活動をしておられる学苑長です。どんな講師や先生からも、聞いた事のない優れた答えです。この文章は、学苑長が大学生のために講義される時に、高校生や浪人生を参加させない理由を、文章で答えたものの抜粋です。ところで、蒋介石の軍隊と毛沢東の軍隊を比べると、圧倒的に毛沢東軍が強かった。その理由は、蒋介石軍は金で雇われた兵隊ですが、毛沢東軍は、戦う意味を知る農民兵だったからです。同じように、日本一強い受験生は、勉強する意味を知る受験生でしょう。この学苑長の文章を読み、受験勉強をする意味を知って、君も最強の受験生になろう!

高校生は、たとえ部活があっても、まず勉強し、少しでも偏差値の高い、いい大学に入ることを考えるべきです。そうでないと、基礎学力が完成しません。大学に行けない環境の人や、職業の目的意識がしっかりしてる人は、大学に行かない人生も、よき選択です。しかし、大学に行ける環境に居ながら、明確な職業目的もなく、大学に行かない人は、どこかゆがんだ人です。多くの場合が、怠り習慣のある人でしょう。その場合は、その人なりの、進歩向上と幸せ、周囲への貢献を考えねばなりません。それが、ある程度の年になり、俄然(がぜん)目醒めて、大飛躍する人もいます。だから、偏差値の高い大学に行く事が、必ずしもいい人生を送るとは限りません。また、立派な人物になるとも限らないのです。その逆のケースも、たくさんあります。

しかし、高校生や浪人生の時は、高いレベルの大学を目指し、勉強する事が何よりも大切です。なぜなら、まず志を貫くことを、実体験できます。また、目的を果たすために、意志と体力を統合する訓練ができます。また、気分や感情の浮き沈みを、意志力と知力で制御する訓練が、自然にできるのです。また、物事をやり遂げる、全人的な努力の習慣が身につきます。また、学科や先生の好き嫌いを越え、たとえ嫌いなものでも、総合得点を上げるために、勉強しなければなりません。これが、義務感、責任感、使命感のために、わがままを押さえ、前向きに忍耐する訓練になるのです。立派な社会人になるには、なくてはならない資質です。

特に、国公立大学に合格するには、これが大いに試されます。また、目的達成のために、孤独や不安や焦り、心配や憂鬱や自信のなさを、克服する良き訓練です。そして、それらを克服したり、それらを持ったまま、自分の理想を実現した自信や達成感、成功体験を得るのです。ここで、傲慢にならず、小康に安んずる事なく、次のステップに挑戦する事が大切です。これが、一流大学に合格した学生の、次の課題です。

これらが、高校生が大学受験に向かう、人間的な意義です。そして、学力的には、基礎学力を構成する、読解力、要約力、文章力、制限時間内に答えを見出す、類推力や判断力の養成ができます。

こういう、大切な時期にいる高校生や浪人生に、大学の話をしすぎると、勉強が手につかなくなります。つまり、受験の孤独と正面から戦うべきときに、大学生向けの話を聞くと、入学後の夢が広がり、目前の勉強が上の空になります。その結果、ランクの低い大学に行くはめになります。ランクの低い大学や高校に行くと、ランクの低い友人が出来ます。すると、ランクの低い人生観や職業観、男女観や、家庭観をもつ傾向になります。これを克服するのは、容易な事ではありません。

「孟母三遷」という諺(ことわざ)があります。孟子の母親は、息子に良くない友達ができたり、変な事をマネする環境を変えるために、3回引っ越したのです。これは、孟子の母親の、賢さや立派さを讃える諺でもあります。それだけ、子供は環境や友人に左右されるのです。
受験生とは、目前の勉強から逃避する、悪魔のささやきが一年中襲って来るものです。

一般的には、一浪のときが、一番学力が伸びるチャンスです。いわば、一番大事な9回表と裏を迎えるのが、高校3年生と浪人なのです。人生には再試合があり、リーグ戦になってるものです。だから、1回の試合で全てが決まるわけではありません。しかし、甲子園大会の地区予選の決勝のような、人生における、最も大切な試合の一つなのです。だから、まずは、そこに全力投球して下さい。