TOPICS 合宿について

Q. 合宿に行こうかどうしようか、迷っています。対人関係も集団行動も苦手です。また、合宿は大変そうなので、メンタルがもつかどうかも心配です。

A.最近入学して来る人の傾向として、保護者の友達が、学生時代にみすず学苑に通い、すごい大学に合格したという方が、意外に多いのです。
 つまり、「自分は違う予備校に行き、たいした所に行けなかった。でも、友達はみすずに行き、すごいところに合格した。だから、自分の子供は、絶対にみすずに行かせたい。それで、連れて来ました」という、保護者の方々です。
 また、保護者が昔みすずに通っており、よかったので子供も連れて来た、という方も多いです。最近は、そんな方が半分近くいます。
 みすず学苑は、関東圏だけで、47年間やってるので、親子2代で来る方も多いのです。もう少し続けると、親子孫と3代になるはずです。そう願いたいです。
 では、なぜ、「自分は別の予備校に行き、大した所に行けなかったけれど、みすずに行った友達は、すごい所に合格した」のでしょうか。
 理由は、一つではないですが、総合指導の緻密さや完成度、ギリギリまで諦めず、生徒を指導する姿勢。そして、メンタルケアの充実でしょう。このメンタルケアのために、コスプレがあり、個別指導があり、明るいギャグ演出があるのです。
 そして、年間総合指導の中でも、特に大きな飛躍をもたらすものは、夏と冬の合宿です。合宿とは、跳躍をもたらすものなのです。
 夏の合宿では、得意科目をガツーンと伸ばします。冬の合宿では、苦手科目をゴツーンと伸ばし、得意科目に変えます。つまり、夏に長所を伸ばし、冬に短所を克服し、全科目で無敵になるのです。これが基本です。
 また、夏合宿の前期で得意を伸ばし、後期で不得意を克服するのも、最良の策と言えます。そうなると、冬合宿では、現役生は社会や理科を断トツの得点源にしたり、浪人生が伸び悩み科目を飛躍させたり、文系が英語、理系が数学など、超難関合格の武器を研ぎ澄ませます。
 それが合宿だからこそ、コロナ禍の時でも、完璧なコロナ対応をして、夏冬の合宿を行なったのです。全国的にみても、コロナ禍の時に夏冬の合宿を行なったのは、みすずだけでした。完璧なコロナ対応をめざしたので、出費も多かったですが、受験生の一生がかかる時なので、敢えて実行したのです。夏冬の合宿がないと、普通の生徒が難関校に合格できなくなるからです。
 他の予備校を見ると、小中塾では合宿もやりますが、大学受験予備校で、合宿をやる所はほとんどありません。それ程、運営して成功させるには、大変な労力と、手間暇(てまひま)費用のかかるものです。だから、採算性を考えて、他の予備校ではやらないのです。医歯薬系の有名予備校で、8月中旬まで、一ヶ月ぐらい合宿をやり、費用が200万円ぐらいの所はあります。みすずは、その14分の1ぐらいでやります。
 また、A予備校も合宿があります。全国に何千人も生徒がいるのに、参加するのは300人ぐらいです。しかし、みすず学苑では、ほぼ全員が合宿に参加します。47年間中、42年間途切れることなく、夏と冬に合宿をやり続けているのです。これが、合格率と難関大合格の実績に、大きく貢献してるのです。 
 だから、みすずに来た生徒の、ほぼ全員がすごい大学に合格するのです。準難関を入れると、選抜も非選抜も含め、ほぼ全員が合格するのです。これが、失敗しない受験、オチザルみすずの真骨頂なのです。それは、あずかった生徒が、必ず飛躍し、必ず難関校に合格し、人生を大きく切り開いて欲しいという、我々の切なる願いから行なうのです。

 ところで、合宿に行こうかどうか迷ってる、または、合宿は大変そうだと思ってる方は、こう考えて下さい。
 まず、「大変なのは、運営スタッフや講師の先生も同じだ。それで、他の予備校ではやらないんだ」。
 みすず学苑に合宿がある事自体、本当は受験生や保護者にとって、有難い事のはずです。他の予備校では、お願いしてもやってくれないのですから。合宿がなければ、我々も楽です。しかし、それだと、皆が難関校に合格できなくなるでしょう。
 一生の内、能力を伸ばすべき、黄金のタイミングというものがあります。それが、大学受験の今です。高校受験や中学受験で成功しても、大学受験で失敗したら、その意味も半減します。逆に、高校受験や中学受験で失敗しても、大学受験で大成功したら、全てをリベンジできるのです。だから、大学受験の今は、人生における黄金のチャンスと言えるのです。
 20才を超えても、飛躍のチャンスはあります。しかし、年を取れば取る程、頭も心も感性も鈍り、社会的にも肉体的にも、困難や障害が伴います。それは、保護者の方が、一番ご存知のはずです。社会環境の上でも、伸ばせる時に伸ばしておかないと、必ず後で後悔するのです。
 「あの時に、もっと自分を伸ばしておけば、もっと別な人生があったかも知れない…」。「あんな、かけがえのないチャンスの時に、なんで自分は、もっとやらなかったのだろう!」と、悔やむのです。
 学苑長は、今でもそう悔やんでいます。受験生に同じ思いをさせたくない、伸ばせば伸びるこの時期に、精一杯伸ばしてやりたい、その思いで合宿を始めたのです。みすず学苑のシステムは、そこから始まっているのです。
 きっと、保護者の方も、同じ思いで子供をみすずに通わせ、期待しておられることでしょう。その思いは、なかなか子供には伝わらないものです。自分が高校生や受験生の時に、親や先生の思いが良く解らなかったように。子供には子供の思いがあり、高校生や受験生には、それなりの思いや葛藤があるのです。だから、その子の将来のために、根気良く、粘り強く伝えるしかありません。
 しかし、知力の優れた子供、または素直な子供は、自分には経験がなく、自分の思いや葛藤はあるけれど、それはそうかも知れないと思い、気は進まないけれど、やってみようと決心するのです。
 人間は、一生の内、そんなに多くの人生は経験できません。しかし、学問があれば、また素直な性質ならば、他人の人生の疑似体験ができます。それで、余計な失敗をしなくて済むのです。
 優れた知力と素直さがないと、やはりどこかで行き詰まり、余計な所で頭を打ち、「愚かだったなあ」と、省みる事になります。そうさせたくないので、みすず学苑では、根気良く、粘り強く生徒に接するのです。
 ところで、対人関係が苦手で、コミュニケーションが苦手で、集団行動が苦手で、修学旅行も行けない人がいるそうです。しかし、社会に出たら、どんな仕事でも、人と関わらないわけにはいきません。大学に行っても、ゼミ活動やサークル活動があります。
 学苑長は、たくさん会社経営をしていますが、電話が苦手で、コミュニケーションが苦手で、対人関係が苦手な人も、就職すると、1年間でガラリと変わるそうです。ねばならない環境に置かれると、人は変われるのです。アメリカやイギリスに住むと、誰でも英語が話せるのと同じです。 
 たとえば、会社で営業に行くようになると、半年や1年でスラスラ言葉が出るようになります。もともとの性質というより、全ては慣れなのです。わずか、18年しか生きてない人が、それを「自分の性質だ」と決めつけるのは、早計というものです。
 過度な自閉症などの例外はあります。しかし、通常の高校に通っている人なら、それらが苦手なのは、単に慣れてないだけです。
 古文や英語も、「苦手か、好きか」とか、「できる、できない」とか、「得意、不得意」ではなく、本当は慣れてないだけなのです。いやいやながらも、一定量の知識と数をこなせば、だんだん慣れて、苦ではなくなるのです。まさに、「習うより慣れろ」「Practice makes perfect」なのです。
 その事を理解して、好きになる努力、興味をもつ努力、慣れる努力をする事が、何よりも大切です。そうすると、思った以上に、素晴らしい能力を発揮するものです。特に、10代や20代なら、いくらでも変貌できるのです。今の自分が、永遠に変わらないわけではない。その事を、しっかり自覚するべきです。
 しかし、本質的に職人気質の人も、一定数はいます。学苑長も、万能の職人気質と言われる方です。実家が灘五郷で、日本一の酒樽屋だったからでしょう。  
 そこで、合宿では、職人気質クラスを作ります。「集団生活が苦手」という人は、職人気質チームとして分けます。皆と一緒に、ワイワイする必要はありません。勉強だけ、一緒のクラスでやればいいのです。合宿は、林間学校や修学旅行ではありません。集団生活を訓練する、教育の場ではなく、受験勉強をする場です。
 その事よりも、秋以降に得意科目がなく、不得意分野があると、入試が近づくにつれて、自信がなくなり、メンタルがやられます。その方がよほど深刻で、心配です。自信の持てる得意科目があり、足を引っ張る、不得意科目がない事は、何よりもメンタルにはいいのです。だから、どうしても、夏と冬の合宿は必要なのです。前期と後期があり、両方受ければ、天下無敵の受験生になれます。
 合宿をためらう生徒に、勧める考え方があります。それは、
 「もし合宿に行かないとして、その期間に、自分は勉強してるだろうか。合宿参加者に負けない、1日14時間の勉強を、集中して4日間もできるだろうか」
 と、考えるのです。やれてるはずがありません。
 風光明媚で、家族が居ない、ホテルに先生や友達が居る環境。これは、受験生にとって、最高の環境と言えます。遊びの誘惑が一切なく、勉強するしかないからです。病気や事故がない限り、100%全員が夢中で勉強できます。受験生にとっては、最高の楽園であり、パラダイスです。
 前期と後期がありますが、後期に参加しない生徒は、たぶん家でボケーとしてるでしょう。それ程、夏に勉強するのは、困難な事なのです。だから、敢えて後期もやるのです。
 自分の性質と素行、日頃の行動パターンを、冷静に分析して下さい。合宿に行かない代りに、家で猛勉強する自分かどうか。4日連続で、夏休みに1日14時間勉強する自分かどうか。自分の性質を考えたら、やっぱり遊んでしまうか、ボケーとしてるんじゃないですか。47年間受験生を観察して来て、ほとんどがそうでした。だから、敢えてどこの予備校もやってない、夏の合宿を前期、後期とやり、冬もやるのです。
 夏とは、暑くてボケーとし、誰もが遊んでしまう季節です。だから、この時期に猛勉強すると、並の受験生との差がガツーンと広がります。それで、難関校に合格する確率が、爆上がりするのです。

(2024.7.23)