今年は、「コロナが怖いから」と、宅浪する人が例年になく多いようです。
しかし、宅浪で成功した人は、受験指導をする中で、44年間一度も聞いたことがありません。宅浪して、現役で通った大学にも、通らなかったケースも多いのです。宅浪で失敗したので、みすず学苑に来ました、という生徒はたくさんいます。
理由は、3つあります。
ひとつは、宅浪だと、生活のリズムと勉強ペースが確立できません。現役生は、毎日通学するので、生活のリズムがつきます。また、毎日授業があるので、勉強量が積み重なっていきます。 しかし、宅浪だと、生活のリズムと勉強ペースが保てないのです。思った以上に、受験の一年は長いのです。受験が終わった直後の、3月や4月は、「来年こそは」と、リベンジに燃えます。しかし、その情熱が続くのは、良くもって1〜2ヶ月です。ゴールデンウィークになると、物憂くウキウキする季節なので、ボンヤリするのです。やる気がなくなり、自分を見失う、俗に言う五月病の季節なのです。図書館に通っても、遊惰安逸に流れ、生活のリズムが狂います。
このように、受験生が緩む時期は、年に3回あります。ゴールデンウィークと夏休みと正月です。だから、みすず学苑では、その時期に学習道場をするのです。全国の受験生は、この時期に緩みますが、みすず生は逆に飛躍します。そして、長時間勉強するのが、苦でなくなるのです。これが、学習道場の成果だと言えます。
第2に、秋から冬になると、孤独と不安の受験パニックが始まります。その時に届いた、模試の結果が良くないと、孤独と不安に加え、恐怖心が芽生えます。 「もう、これ以上浪人できない。まただめだったら、どうしよう。どうしよう、どうしよう」と、木霊(こだま)のように心に響きます。この恐怖心のために、勉強が手につかなくなります。また、何をやっても、「こんなことしてても、無駄じゃないのか。もっと、確実に合格する方法があるんじゃないか」と、迷い出します。それで、ますます勉強に手がつかなくなるのです。自信もなくなり、多くの受験生は志望校を下げます。
44年の経験から言えば、志望校を下げると、テンションも下がります。その結果、下げた志望校にも、通らなくなるのです。だから、みすず学苑では、絶対に志望校は下げません。必ず志望校を受け、無難な大学も受けるのです。それで、今年も、40%があこがれ校に合格しています。当然ながら、実力相応校には必ず通ります。 直前になれば、受験生はパニック状態になります。焦りと不安、恐怖と自信のなさで、何をやっても空回りします。こうして、メンタルで行き詰まるのです。そんな時、予備校の先生や仲間がいると、励まされ、越えられるのです。
特に、浪人生は、「もう浪人できない!」という恐怖心で、ノイローゼのようになります。時間ばかりが、トゲトゲと過ぎ行き、ボーとなって、勉強が上の空になるのです。 第3に、宅浪だと、どこまで勉強したら合格できるのか、その基準がわかりません。自分なりに、一生懸命やっても、一人で太平洋を横断するみたいになります。関東圏の大学も、年々傾向が違います。自分の進路と実力に合わせ、どこを受けたらいいのか、教わらないとわかりません。そんな情報が、たくさんあるのです。
また、英語も数学も国語も、社会や理科でも、学校では教えない解き方があります。難しい問題を、速やかに解く秘訣もあるのです。だから、ベテランの先生に教わるのと、宅浪でやるのとは、かなり違います。限られた一年なのに、もったいないことです。また惜しいことです。みすず学苑では、実力以上の「憧れ校」に合格する生徒が、毎年4割ぐらいいます。6割が、直前まで伸び続けた実力相応校です。それでも、入学当初の偏差値より、20点は上がっています。その上での、実力相応校なのです。それは、44年間蓄積された、受験情報と指導に基づくからこそ、可能なのです。
この3つの理由で、宅浪は勧められません。自己管理がしっかりできる人なら、宅浪で成功したケースもあるでしょう。しかし、そういう人は、おそらく現役で通ってるはずです。 こうした実情を知らず、「コロナが怖いし、予備校は費用もかかるから宅浪する」という、安直な判断をする友達がいたら、本当に気の毒です。みすみす失敗するとわかってるのに、「自分の人生だから、自分で選択すればいい」と、友達に言うことはできません。良心が許しません。だから、この3つの理由で、宅浪は勧められないと、伝えてほしいのです。それは、みすず学苑でなくてもいいのです。ですが、みすず学苑なら、必ず成功させます。最後まで、面倒を見続けます。それだけは、お約束できます。 このように、浪人生は、メンタルのケアと、生活リズムと勉強ペースを作ること、どこまで勉強し、どこを受験したらいいのかを、知ることが重要なのです。合格体験談を見れば、そのことがわかるはずです。
今年も、何があるかわかりません。コロナの変異ウイルスに、昨年以上に打ち勝ち、皆を志望校に合格させるまで、万全の体制で応援します。これが、みすず学苑の変わらぬポリシーなのです。